楢崎皐月と現代風水 — 科学でわかる「氣」と磁場のヒミツ

風水と聞くと、なんとなく神秘的で占いのようなイメージを持つ方もいるかもしれません。でも、今の風水はそんなものとは違い、科学的な根拠をもとにした環境の整え方として注目されています。その先駆けとなったのが日本の楢崎皐月(ならざき さつき)という人物です。

楢崎皐月は、昔から言われてきた「氣」という目に見えないエネルギーを、静電気や磁場などの科学的な仕組みで説明し、風水の新しい形を作りました。この記事では、彼の考え方をわかりやすく紹介します。

古代から伝わる「氣」と風水の考え方

風水とは、文字通り「風」と「水」という自然の要素から名前が来ています。古来より言われる「氣は風によって散り、水によって留まる」という言葉は、氣の動きと留まり方を端的に表しています。

つまり、風のように動くものは氣を散らしてしまい、水のように穏やかなものは氣を留めて育む。この自然の氣の流れを読み、環境を整えることが風水の基本です。

また、日本の上代人は、宇宙や物質の根源となる非常に小さな粒子を「いさ」と呼び、その静かな状態を「いざなぎ」、動く状態を「いさなみ」と表しました。この二つが結びつくことで万物が生まれたとされ、イザナギ・イザナミの神話は、静と動のエネルギーの結合を象徴しています。

中国の上代思想でも、超微小な存在を「氣」と呼び、その静かな状態を「陰氣」、動く状態を「陽氣」としました。陰陽の調和こそが自然のバランスを作り出すという考え方です。

このように、東アジアの古代思想では、氣の静と動、陰と陽の二元性が宇宙や自然、そして人間の環境に深く関わっているのです。

風水の「氣」を科学でとらえる

風水の中心にあるのは「氣」。これは空間や自然に流れているエネルギーで、人の体や運気に影響すると言われています。

しかし「氣」はこれまでぼんやりとしたもので、はっきりした正体が分かりませんでした。楢崎皐月は、この氣を実は空間にある静電気のプラスとマイナスの電荷の動きだと考えました。

「静電三法」で氣を整える

楢崎は「静電三法」という3つの大切なルールを提唱しました。

まず、プラスとマイナスの電荷のバランスを整えること。これが乱れると氣も乱れます。

次に、電荷が流れずに停滞すると氣も滞るため、電荷の循環を促すこと。

そして、電場の調和をはかり、穏やかで調和の取れた状態にすることが重要だとしました。

磁場がつくる「動く氣」

さらに重要なのが「磁場」です。電気が動くことで磁場が生まれます。楢崎は、この磁場こそ氣の動きや活力の源だと考えました。

磁場が整った環境は活発な「陽気」となり、氣が元気に流れます。逆に磁場が乱れると氣も滞りやすくなり、「陰氣」が強まってしまいます。

風水の新しい時代

楢崎皐月の理論は、風水をただの占いから科学的な環境学へと進化させました。建物の設計や家具の配置に静電気や磁場のバランスを取り入れて、健康や運気を高める方法として実践されています。

まとめと注意点

楢崎皐月は伝統的な風水の「氣」を電気や磁場の科学的な現象として説明し、誰にでも理解できる環境整備の方法を示しました。氣は抽象的なものではなく、私たちの暮らしに影響を与える大切なエネルギーです。

ただし、気をつけてほしいのは、鏡を2枚で50万円、練り物の水晶玉を100万円で売りつける霊感商法まがいの自称風水師もいることです。こうした商法は本物の風水とは全く違います。風水は高価な物を売ることが目的ではなく、環境の氣のバランスを整える科学的な知恵です。正しい知識をもって活用しましょう。

カタカムナの発掘者にして現代風水の創始者 楢崎皐月博士の【静電三法】

楢崎皐月と現代風水 — 科学でわかる「氣」と磁場のヒミツ” に対して1件のコメントがあります。

  1. 舟橋正樹 より:

    なるほどです。風水の環境学ですね。よく分かりました。ありがとうございます。

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